会長挨拶

江端 新吾

SHINGO EBATA

大学等研究機関を取り巻く環境はドラスティックに変わってきています。

我が国の研究力低下、ひいては科学技術・イノベーション力の低下を抜本的に改善するために大学等における研究力強化に関する政策が多数企画立案され、特に、大学は10兆円規模のファンドを原資に大きく投資される「国際卓越研究大学」と、「地域中核・ 特色ある研究大学総合振興パッケージ」に代表されるような変革を求めらています。

これらの事業における大きな特徴の一つとして研究環境の抜本的な改革を推進することが挙げられており、研究基盤の統括部局としてのコアファシリティの構築とそれを最大限活用できる技術専門人財の養成、そして研究基盤共用化を推進するための「チーム共用」体制の構築等、一大学では到底クリアできない難題に直面しております。

このような時代の要請を受けて2021年1月29日に設立した「研究基盤協議会」は、立ち上げから2年の活動期間を経て「一般社団法人研究基盤協議会」として新たなステージに立つ決意をいたしました。

これまでの活動を振り返れば、その活動の原点となった研究基盤イノベーション分科会(IRIS,2019年設立)との協働により、2022年3月に策定された「研究設備・機器の共用推進に向けたガイドライン」の策定に大きく貢献することができました。また、多くのみなさまのご協力やご指導をいただき研究基盤に関する多くの議論や政策への提言を行いました。特に、2023年現在内閣府CSTIほか政府で集中的に議論されている「研究基盤の確保」「国際卓越研究大学」「地域中核・ 特色ある研究大学総合振興パッケージ」等に関連する政策についても研究基盤協議会から事例報告や独自の分析結果を発表し、政策と研究現場の双方向のコミュニケーションを実現するという重要なミッションも実行することができました。

本法人は、研究基盤に関する知見を我が国全体で蓄積・共有・展開することにより、自立したサステナブルな研究基盤エコシステム構築への貢献していく所存です。

引き続き、コアファシリティ事業、共用プラットフォーム事業実施機関等と協働するほか、本法人にご参加くださる皆様方の多様なご意見をいただきながら、文部科学省、内閣府とも密に連携をとり、研究環境改革に貢献すべく活動をして参りますので、皆様のご支援ご協力をお願い申し上げます。

私たちの今後の具体的な活動として、

  1. グローバル(グローカル)に活躍できる「研究基盤を最大限生かせる人財」の育成と社会への輩出
  2. 我が国の研究基盤に関するエビデンスを国と協力しながら調査・研究し共有できるデータプラットフォームの構築

を考えております。

研究環境改革を推進する産官学の連携をさらに強化するためのハブとして機能し、オールジャパンの体制作りと世界や地域をつなぐ場としての機能を果たしてまいります。

一般社団法人研究基盤協議会に対する変わらぬご協力をお願いいたしますとともに、皆さまの活動に私たちの活動が少しでも貢献できれば幸いです。

令和5(2023)年1月30日

 一般社団法人研究基盤協議会
 代表理事
 江端 新吾